こんにちは!
今回もHiFiGoさんからTANCHJIM 4U DMTのサンプル提供を受けましたので、そちらのレビューを行っていこうと思います。
TANCHJIM 4Uの4Uはfor youのスラングです。
youをUと略すのも多いですからね。
たまに2Uなんて言葉も見かけますがこちらはto youらしいです。
日本語にも独特なスラングってありますけど、どこの言語にもそういうのってあるんですね~
さて、この4Uなんですが「あなたの為に」というブランドからのメッセージもあるとは思うのですが、数字の4にも大きな意味があります。
それも含めてこれから解説していこうと思います。
それでは今回のレビュー品です!
各メーカーさんの紹介
HiFiGoさん
今回もお世話になりましたオーディオ機器を幅広く扱うメーカーさんです。
特に中国系のクオリティの高いメーカーさんが取り扱われています。
日本には馴染みがないと感じる人がいるかもしれませんが、Amazonで見かけたことある人も多いかもしれません。
販売チャンネルが複数ありますし日本にもしっかりパイプがあるメーカーさんなので安心して利用できます。
Xアカウントでは日本語の投稿も多いので情報が手に入り易いのでフォローしましょう!
HiFiGO直営
Amazonの公式ページ
Aliexpress(PC版サイト)
Aliexpress(スマホ版サイト)
https://a.aliexpress.com/_oCtiqUg
TANCHJIMさん
浅野てんきちゃんでおなじみのTANCHJIMさん。
読みはタンジジム。
TANCHの部分をてんきと読んでいるので混同しがちですが、「浅野タンジ」でも「てんきじむ」でもないので間違わないようにしましょう!
メーカーとしては有線イヤホンをメインとして一通りオーディオ製品をリリースしており、日本においても大手家電メーカーやイヤホン専門店に商品がラインネップされてるくらいに流通しています。
主にエントリー帯の製品が多いですが、ミドルクラスやハイエンドな製品も中にはあります。
↑HiFiGoさんが取り扱ってるラインナップです。
Xアカウント:https://x.com/TANCHJIM_CN
スペック
ブランド:TANCHJIM
モデル名:4U
ドライバ構成:1DD
コネクタ:2PIN(0.78mm)
インピーダンス:32Ω±5%
感度:122dB/Vrms
周波数応答:8Hz-48kHz
発売日:2024年5月31日
価格:69.99ドル(約1.1万円)
外箱や同封物のチェック
外箱
基本的にTANCHJIMさんは白と銀ってイメージですのでイメージにピッタリです。
後ろには周波数特性と各国語のスペックが書かれています。
中身
中箱はシンプルにロゴマークがセンター位置に。
中箱を開封するとマニュアルとか入った箱とイヤホン本体がお目見えします。
箱の中身は全部でこんな感じです。
イヤホン本体、ケーブル、イヤピ2種類、袋、マニュアル、謎の棒。
マニュアルは日本語表記もあります。
イヤピ
2種類のイヤピは種類によってサイズ感が違うようです。
左の傘の高さが高くてノズル径は狭い方はL、M、Sって感じですが、右の傘が低くてノズル径が広い方はM、S、SSみたいなラインナップになってます。
高さの違い、ノズル径の違いは写真の通りです。
音の違いですが、傘が高い方が低音域~中音域が強化されます。
傘の低いイヤピはよりフラット傾向になるようです。
傘が高い方が好印象ですが、個人的にイヤピ選びには正直苦労しました…
少しでも合わないと割と低音域がすぐに逃げます。
ケーブル
銀メッキのリッツ構造な銅線+銀メッキプラチナワイヤーシールド。
細くて取り回しも良い線でした。
3.5mmなので4.4mmあればそっちも聴いてみたかったですね~。
袋と謎の棒
袋タイプのケース。
シンプルイズザベスト。
そして謎の棒。
これを何に使うのかというと…
4Uの特殊機構である音を変更する為に使うものです!
小さい上に転がり易いので紛失した際は精密ドライバーで代用しましょう。
イヤホン本体について
金属のみの筐体になってます。
FP部分は鏡面になってるので指紋や傷が目立ちます。
メガネ拭き用のクロスを100均辺りで買っておくのをお勧めします。
金属ボディなんでこの鈍い光がたまらなくかっこいいですね!
ちなみにこのイヤピはSednaEarfit MAXです。(セットアップは別のイヤピですが;)
よりTANCHJIM感が強まりました♪
ノズルには目が細かい黒いフィルタが装着されています。
4Uの音質について
4Uは4種類の音を↑の図のように変更できます。
どう変わるのかというと。低域~中低域にかけてがより出るか出ないかです。
なのでイヤピはサイズがちゃんと合って、しっかり密着しないと大きく変化するこれらの部分の旨味が感じられなくなるのでご注意ください。
中域以降はグラフが同じように見えるのですが、やはり中低域以下の感じ方によってこの部分の印象も変わってきます。
では、それぞれのモードについて書いていこうと思います。
MONITORING
低音域が一番弱いモードです。
まったりと音楽を聴く時に良いかなと思います。
スローテンポな曲を聴くのも良いかと思います。
セットアップによっては高域が目立つのでやや刺激が気になることもあるかもしれません。(刺さりまで感じるかギリギリかなって感じです
なので音量落として耳に優しく使うのが個人的オススメです。
チル用って感じかもしれませんね。
一方でそういう曲は好みじゃないんだぜ!って方はすぐに他のチャンネルに切り替えましょう。
NATURAL
2番目に低音域が弱いモードです。
一番フラットな音を楽しめるのがここかなって思います。
MONITORINGよりもしっかり低音域が出ているので音楽に厚みが生じます。(こっちのがよりモニター的な気が…
楽器とボーカルのバランス、まとまりが一番良い感じに聴こえます。
なので特に味付けしなくて楽しもうって方はここをチョイスすると良いでしょう。
個人的MVPは次のPOPですが、こちらも人気が出そうな音をしているなと思います。
POP
NATURALよりも僅かに低音域が強化されたのがこのPOP。
てんきちゃんも思わず召されてしまってますが、気持ちは分からなくもないです。
低音域のずんずん感が少し出てきてくれて、迫力が出てきます。
低音域に主張が出てくるけどまだギリギリフラットな感じです。
中低域が中域、中高域に寄りかかってきてない絶妙なバランスなので、ボーカルも埋もれずしっかり聴けます。
このくらい低音域出せればアップテンポな曲もより良く聴けますね。
個人的MVPバランス。
ATMOSPHERE
一番低音域が強いのがここ。
これまであまり感じなかった重低音の沈み込む感じが僅かに出てきます。
V字方向の音で、弱ドンシャリ方向に音が変わってきます。
セットアップによってはそこまで感じないかもしれませんが、他のバランスよりもはるかにV字傾向を感じられるようになります。
そのせいか厚みを増した低音域が中域、中高域まで少しだけベールをかけている感覚があります。(少々ボーカルや主旋律に重なる
このATMOSPHEREではアップテンポな明るい曲を楽しむことをオススメします。
総評
基本的にはフラットな音質です。
そこに低音域を増減することで様々な音の質感が味わえるという仕組みになってます。
低音域については一番印象が変わります。
一番弱いMONITORINGから一番強いATMOSPHEREにかけての変化は大きいです。
基本的にはこの低音域の差によって自分の好みがどうなのかと占えるのは面白いなとは思いました。
ATOMOSPHERE以外に関しては重低域はほぼ感じられない感じで、ATMOSPHEREにおいて初めて少し感じられる程度の弱さです。
低域、中低域に関しては調整によってそれなりに出てくれるのでPOP以上にすれば不足しているまでは感じられません。
中音域はPOPまではしっかり鳴らしており、ボーカルも楽器も明瞭に聞こえます。
ただATOMOSPHEREにおいては低音域がかかってきて明瞭度が僅かに落ちます。
中高域の伸びが良いので女性ボーカルはきれいに聴けます。
高音域はセットアップによってはMONITORINGにおいてはやや刺激を感じますが、NATURAL以降は音の調和によってそれも和らぎます。
小さな金属の筐体なので響きの点ではそれほどは感じません。
音場という点ではそれなりに広いです。
上下左右、奥行のどこかが目立つような広さというよりもまとまり感ですね。
定位感は悪くないです。
解像度は価格相応という評価です。
もっと高解像で1万円程のイヤホンは多数あるのでこの点においては4Uが大きく優れているということはないです。
音の質感としてはほんの少し温かみがありますが、ウォームという感じではありません。
上流の影響やリケーブルの影響もけっこう大きく感じますのでケーブルの傾向も考えて使うと良いかもしれません。
色々ごちゃっと書きましたけど、とても無難な第一歩という印象でした。
これさえ使ってれば音に不満を持つこともないですが、逆にここから先を知りたくなるような好奇心をくすぐる感じかなと思います。
どのチャンネルにしてもそれぞれに違う顔を見せてくれて面白いですし、落ち着いた音から少し派手な音まで卒なく無難にこなす4Uは最初の一本にしても良いですし、3000円以下からのアップグレード機として良いと思いました。
セットアップ
今回の試聴環境のセットアップです。
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームはハイレゾ48,Amazonで59)
リケーブル:JS-HiFi MERCURY(4.4mm)
イヤピ:FIIO HS18(Mサイズ)
エージング:30時間
Mercury使ったので印象的にはやはりやや温かみのある音になりました。
基本的には硬めな音なのですけど、リケーブルの傾向が乗りやすい感じがするのでNICEHCKのIcyMoonのようなケーブルを使うと寒色方向へ一気に行く感じがします。
4Uを選ぶ上で良い点と留意すべき点
良い点
◎最高評価
- 4つの音で自分の好みが見つけられる
低音域の調整によって自分はどのバランスが好きなのか、傾向が分かるようにもなる。
その時の気分によっても音を変える事が出来るのは好印象。
スイッチギミックのようにONOFFの組み合わせのような複雑さがない分、快適。
○高評価
- 好バランスの音
特にNATURAL、POP辺りは良いバランスの音作り。
悪く言うと個性がないけど、辺に尖ってないしキレがあり過ぎるわけでもない聴きやすい音。
NATURALこそが本当のMONITORINGだ!(しつこい)
留意すべき点
- イヤピは適切なサイズでピッタリと
個人差はあると思うが、小さい筐体だとズレやすい人は密着度の高いイヤピを選んでズレ防止をしっかりして低音域を逃さないようにした方が良い。
- 留意と言うほどでもないけど、鏡面部分の取り扱い注意
いわゆる高級機じゃないのでそこまで目くじら立てるものではないけど、FPの鏡面仕上げの汚れや傷が気になる方はコーティングするなり対応した方が良い。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回のレビューイヤホン、TANCHJIM 4U。
ギミック付きで繰り出してきた今回のエントリー向けイヤホンは、4つの音を好みに調整してくださいという面白いものでした。
一方で面白いギミックでも音そのものはとても真面目で、逆に「遊んだ音」で同様のギミックを積んだ時にどんな風になるんだろう?と興味が出る感じでした。
本当の意味でてんきちゃんが
こんな顔だらけになるような製品も出ると面白いなとは感じました☺
最後に今回のレビュー品のリンクです。
↑直営店 ↓Amazon
それでは次の記事でまたお会いしましょう!