こんにちは!
今回はHiFiGoさんからORIVETIさんの新機軸bleqkシリーズの第一弾、Dynabirdのサンプル提供を受けましたのでレビューしていこうと思います。
イヤホンの上級者達から評価の高いORIVETIさん。
そのブランドが新たに立ち上げたシリーズがbleqk。
『Basic Line Exquisite Quality Kept』
それぞれの単語の頭文字がbleqkとなってます。
基本のラインから最高品質を維持するということで、中身を確認すると
うん、確かに。
と頷いてしまう感じがありました。
詳細はレビューしていくことになりますが、この値段でこの洗練された感覚を得られたのは驚きでした。
それでは今回のレビュー品です!
HiFiGo公式店
Amazon
Aliexpress
各メーカーさんの紹介
HiFiGoさん
本当に本当にお世話になっておりますオーディオ機器を幅広く扱うメーカーさんです。
特に中国系のクオリティの高いメーカーさん中心に取り扱われています。
日本には馴染みがないと感じる人がいるかもしれませんが、Amazonで見かけたことある人も多いかもしれません。
販売チャンネルが複数ありますし日本にもしっかりパイプがあるメーカーさんなので安心して利用できます。
Xアカウントでは日本語の投稿も多いので情報が手に入り易いのでフォローしましょう!
なかなかお高いプレゼント企画も割と積極的に行われてますよ!
HiFiGO直営
Amazonの公式ページ
Aliexpress(PC版サイト)
Aliexpress(スマホ版サイト)
https://a.aliexpress.com/_oCtiqUg
ORIVETIさん
2015年設立のイヤホンメーカー。
価格帯からするとミドル~ハイエンドを中心に製品をリリース。
エントリーの製品もあり、様々な価格帯でその技術の高さが評価を受けています。
今回のDynabirdも100ドル未満ということで評価が高いOD100(VGP2024受賞)に続いてのエントリー向け製品となります。
他にもリケーブルやキャリーケースを販売をしています。
日本には代理店もあるようで、各所のショップで見かけることもあるかもしれません。
少なくともAmazon等のEC、大手のイヤホン専門ショップや家電メーカーでの取り扱いは確認できています。
公式にはオンラインショップもあります。
また、Xにもアカウントがあります。
グローバルアカウント
スペック
ブランド:ORIVETI
モデル名:bleqk Dynabird
ドライバ構成:1DD
コネクタ:2PIN(0.78mm)
インピーダンス:16Ω
感度:105dB±3dB
周波数応答:10Hz-20kHz
発売日:2024年6月20日
価格:99.99ドル(約1.59万円)
外箱や同封物のチェック
外箱
グレーのカバー部分。
シンプルはデザインで、裏面にスペックとか同封物などの情報が記載されています。
洗練されてますね~!
グレーのカバーを外すと漆黒の箱。
蓋の部分にはでかでかとORIVETIのロゴが。
ロゴが若干シルバーに見えますけど実際はテカリのある真っ黒です。
その蓋を外すとbleqkの元となった単語が。
これが中蓋になっており、これを持ち上げるといよいよ中身とご対面です。
中身
中蓋を持ち上げると硬質イヤホンケースとアクセサリーボックス。
ちなみにアクセサリーボックスにはイヤピのみ入ってます。
硬質ケースの中では既にイヤホンとケーブルがセット状態に。
最近こういう形式増えてる感じがします。
運搬する上でもこの方が破損の可能性が低いのかもしれませんね。
リケーブルとか分からない人にはこの方が親切ではありますね。
アクセサリーボックスの中のイヤピは2種類。
大抵入っているマニュアルは同封されていませんでした。
イヤホンの扱いに慣れてる人には特に問題はないと思いますが、やや不安が残ります。
イヤピ
傘の高いバレット型と開口部が広いボウル型。
半透明な方がバレット型、グレーの方がボウル型です。
名前は箱にそう記載されていたので基本的にそう呼びます。
ボウル型の方はイヤホンに1種類、デフォルトで装着されているので全部で4種類のサイズでバレット型が3種類のサイズとなってます。
イヤピの評価をしたかったのですけど、残念ながら自分の耳にフィットせず…
なんとなくの傾向ですけど、バレット型は低音域を強化させてボウル型は中音域と高音域を強めてる感じはしましたけどいずれも耳にジャストフィットしてなかったので正確な情報は伝えられません。
そんな特殊な形をしてるわけではないので単にイヤホンの形状が耳とイヤピとの相性を悪くさせてしまったのかもしれません。
困った時のFIIO HS18がジャストフィットしたのでそれで評価を進めていきます。
基本的に耳の奥にイヤピをセットする感じじゃないと低音は抜けるかなとは感じてます。
ケーブル
素材については明記が無いので分かりません。
3.5mmのみですが、むしろこのままでも十分運用できるくらいイヤホンとの相性は良いですね。
タッチノイズもあまり気にならなくて使用感は良好。
取り回しも悪くないのですが、少々絡みやすいかなとは感じます。
マニュアルが無い分、イヤホン本体とプラグ部分にLR表記はあるので写真のようにRとR、LとLが同じ面に来るようにしましょう。
てか、マクロ撮影して気が付きましたけどケーブル側のピンの根本にちゃんとプラスとマイナスが書かれていたのね…
ケース
今回驚いたのはこのケース。
ゴムバンドがあってここでしっかりイヤホンとケーブルをホールド。
ケース内の下地はさらふわって感触で高級感があります。
アクセサリー入れもちゃんとあって想像以上に出来が良かったです。
嚙み合わせにもうちょっと余裕があると尚良しでしたが、十分なクオリティだと感じました。
イヤホン本体について
CNCアルミニウムの削りだしということで、いわゆる航空グレードのアルミニウムであると思われます。
堅牢な本体はとても美しく、鈍く光る金属光沢が渋さを醸し出しています。
これは男性に人気が出るなと直感するデザインです。
bleqkのロゴマーク的なこの図形と近い感じですね。
デザインと機能美を両立させている感じでしょうか
角の部部が滑らかになっていない部分があるので人によっては長時間使用で違和感の原因になる可能性はあります。
他の角度からはこんな感じ。
男の子ってこういうのが好きなんでしょ?と言われちゃいそうですね。
どの角度から見てもデザインとしての芸術性が高いと思います。
フィルタ部分もしっかり作りこまれています。
この特徴的なフィルタ部分は光の反射でこんな感じに見えてますが実際には真っ黒です。
ちなみにこのフィルタはDynabirdの音の為だけに開発された専用のフィルタみたいで、エントリー向けの製品でも余念がありません。
ノズルのザイズは約6mm。
Dynabirdの音質について
音の特徴等について
ややV字傾向を感じつつも全体的なバランスはフラット。
僅かに湿度を感じる少しだけ厚めな低音域と中音域から上のすっきり明瞭系サウンドは少々寒色寄りの音色。
音場は上下左右満遍なく広い感じ。
ボーカルが前めな調整だけど奥行もしっかり感じられます。
金属筐体らしい小気味の良い残響感もあってかなり空間表現は好印象です。
ベリリウムメッキらしい明瞭感と分離感、解像度があって定位もバッチリ。
誇張された感のある中音域からしてもモニター向けなイヤホンではなく、ボーカルをしっかり楽しむリスニング系なイヤホンと言えます。
特殊なフィルタの影響もあるのか、構成からもっと明るくてもっと寒色寄りかと思ったのですけど思った以上に明る過ぎなく、寒色過ぎない音に驚きました。
付属の3.5mmのケーブルとの相性が良くて、これだけで一つの完成形の音とも感じましたね。
確かに価格的にはここから上だとリケーブルが不要な場合も増えてくるのですけど、ここまで相性良い100ドル未満の製品はあまり記憶にないです。
低音域
重低音は僅かに感じられ、曲によっては深く沈み込む感覚が得られますがあくまでほんの少し添える程度。
メインとしてはエネルギッシュな低音と中低音。
低音部分は重低音よりはっきり聴こえて厚みを持ってるので十分な量感が得られますし思った以上にしっとり感があります。
もっとドライな低音域を想像してました。
上の音に行くほどドライで寒色寄りというベリリウムメッキらしい音になりますが、この低音域はドライ過ぎずに心地の良い響きを与えてくれます。
広い音場でもうるさ過ぎず、厚すぎず、他の帯域とくっきり分かれている上質な低音域。
中音域
中低音は低音に続いて量感十分。
独特の暗さのようなものが中高域にかけて感じられます。
ただそれで音が引っ込んだりとか遠くに聴こえるということは無いです。
マイナスになるどころかそれが良い感じに調和されているので狙って1DDという制約でこの音を作ったのならほんと凄いなって感心しかできません。
ボーカルはほんの少し前に出てきています。
はっきり聴こえることが多く、男性も女性もオフボーカルも曲を選ばずしっかりと聴けます。
厚みを感じる低音域にも埋もれないしっかり負けない強さを感じます。
リスニング向けのイヤホンとして申し分ない性能と言えます。
特に中高域からのクリアな伸びは、高めの女性ボーカルをよりクリアに響かせるような印象があります。
見通しも良く、金属筐体の残響感や余韻もあって頭内よりも広く感じる音場を駆け抜けていきます。
オフボーカルな曲も広めな音場の中で主旋律と伴奏が喧嘩することなくそれぞれがしっかり鳴っているのを感じられます。
低音域と高音域との絶妙な調整具合で主旋律が強くても聴き疲れしにくいと感じられました。
高音域
あえて言うならば中高音がやや誇張された調整のイヤホンなのですが、低音域も高音域もその中音域に寄り添うような調整がされているように感じられます。
ベリリウムメッキらしいドライで高音域のキレと伸びは感じられつつも刺激が抑えられて刺さりにくい調整にもなってます。
この価格帯でも割と感じられる高音域のシャリ感も弱くて一つ先の値段帯の高音域を聴いているかのようでした。
シンバルのような音が大きくて刺さり易くてはっきりとした音像が捉えにくい音もさすがに差異は感じられますけどミドル機に近い感覚でした。
なので個人的に一番評価したいなってのがこの高音域です。
一聴すると一番個性のない音の帯域に感じられるかもしれませんが、中高域から引き続いて音場広く鳴らせる割に音の歪みも小さくて正確な音になっている点で評価できます。
150ドルを超えるものでもここが不安定な機種も多いので定価100ドル未満と考えれば十分合格点を出せる方も多いかと思います。
総評
今まで聴いてきた100ドル付近のイヤホンではかなり高評価な音でした。
★5つで評価すれば★5つ出します。
装着感に関しては個人差がありそうなのですが、音に関してはお値段考えれば相当に良いと感じました。
付属ケーブルが力不足にもなっている価格帯なのですが、そんなことなくてアンバランス接続であっても十分高評価な音になっているのも特徴です。
リケーブルしなくても十分な音だということですね。
鳴らしやすさも問題ないですし、箱から出した直後でもベリリウムメッキとは思えないくらい好印象でした。
ちなみに高音域がしっかり調整されてるので筆者のようにやや刺激に弱い人も安心して使えるかと思います。
何より驚きなのがこの音を出すのが10mmのサイズもない1DDだということ。
ORIVETIさんの技術力やべぇ…(語彙力)
セットアップ
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは37,Amazonで44)
リケーブル:NICEHCK GreyCloud(4.4mm)
イヤピ:FIIO HS18(Mサイズ)
エージング:25時間
標準ケーブルの詳細が分からないので素材を予想して4.4mmのバランスへ。
多分5Nくらいの銀メッキOFCかなと思ったので6N銀メッキOFCのGreyCloudへリケーブル。
狙い通り音の傾向を大きく変えず、音場の拡大に成功。
ドンシャリ傾向のケーブルに変えても面白いかもしれません。
ちなみに本命のケーブルがまだ到着してなかったので追記するかもしれません。
Dynabirdを選ぶ点で良い点と留意点
良い点
◎最高評価
- 高いレベルで調整された美音
V字傾向を感じさせるフラットな寒色系の音。
厚みがあってエネルギッシュな低音域、前面に出てはきはきと主張する中音域、クリアで伸びやかな正確性の高い高音域。
広い音場でそれぞれの音域がしっかり仕事をしているのが分かる。
非常にレベルの高い調整力で素晴らしい美音。
9.2mmのシングルDDとは到底思えない音の豊かさが感じられる。
- デザインの良さとビルドクオリティ
イヤホンは耳に装着するアクセサリーでもある。
その見た目は非常に良く、高いビルドクオリティによって見た目の満足度は高い。
装着感は後述するが、人によっては合わない可能性もある。
付属のケーブルはイヤホンとの音だけではなく見た目の親和性も高い。
○高評価
- 付属のイヤホンケーブルの親和性とケースの品質が高い
↑でも書いてるが、見た目も音も親和性が高い標準ケーブル。
鳴らしやすさもあってその標準ケーブルでスマホ等の機器へ直につないでも良い音にしてくれる。
ただせっかくなのでDACやDAPで音を聴きたいところ。
イヤホンケースも噛み合わせが若干窮屈に感じるが、見た目や機能性は期待値以上。
留意点
- マニュアルが無い
慣れてる人には問題ないかもしれないが、リケーブルの仕方であったり保守点検の最低限の情報はエントリー向け製品が故に初心者が手にすることも考慮するべき。
人によっての可能性
- デザインがやや鋭角なせいか装着感に影響の可能性
赤矢印の部分がちょうど耳の出っ張り部分に当たるんでやや鋭いこの部分は長時間当たっていると違和感や人によっては痛みになる可能性も。
自分は痛み等に関しては特に問題がなかったが、イヤピの選択肢はやや狭まった。
まとめ
いかがだったでしょうか?
評判が高い製品をリリースするORIVETIさんによる新ラインのbleqkシリーズから第一弾のDynabirdをレビューさせていただけたのはかなり幸運でした!
非常にまとまった美音系なイヤホンで、約100ドルということで円安の日本人にはなかなか勇気が要るお値段かもしれません。
ただ、さすがにミドルやハイエンド製品も多く作ってるメーカーさんなだけあってその音作りはエントリー製品であっても妥協をしていません。
-真の音楽愛好家のためにポータブル オーディオの卓越性を再定義するために開発されました-
このコンセプトは大袈裟でもなんでもなく、本当にそうしていくという決意を少なくともこの製品からは感じられました。
今後のシリーズ展開もとても注目できる、素晴らしい第一歩を踏み出せたのではないかと思います。
ということで今回の記事を〆ます。
最後にレビュー品のリンクです。
HiFiGo公式店
Amazon
Aliexpress
それでは次の記事でお会いしましょう!
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