れあのガジェット三昧日記

イヤホン等、ガジェットを嗜むブログです。スマホ版は少し下にスクロールして本文読んでね!

#87 イヤホン SIVGA Que-UTGをレビュー!

こんにちは!!😊

SIVGAさんの新作、SIVGA Que-UTGを提供していただいたのでレビューしていこうと思います。

SIVGAさん、いつもありがとうございます!

今回のこのQue-UTGなのですが、以前レビューさせていただいたQueシリーズとなります。

以前の記事は↓↓

ではUTGと銘打った本製品とは何が違うのか、そういった点も含めてレビューしていきたいと思います。

今回のレビュー品リンクです。

Amazon SIVGA

X上での一口メモ、インプレ(時間が無い人向け

一口メモ

インプレ

※一口メモは箇条書きでの簡易版

インプレは当レビューの音質部分の約80~90%の分量を書き出したものです。

当レビュー含め、お好きなものをご覧ください。

メーカーさんの紹介

SIVGAさん

中国で次々にオーディオメーカーが生まれた世代でもある2016年設立。

有線イヤホンの他にもヘッドホンやオープンイヤータイプの無線イヤホン(OWS)にも力を入れており、様々なユーザーの環境に合わせられるようにしているのが特徴的です。

製品価格はエントリー帯~ミドルハイにかけてという感じ。

有線イヤホンの種類としてはまだ種類は少ないですが、ナイチンゲールや今回のQueも話題になりましたので今後もヒット作が期待されます。

日本には代理店が存在しており、有名イヤホン専門店でラインナップされています。

公式のXでは製品情報の紹介の他、新製品が出るとプレゼントキャンペーンも行われることがあります。

フォローしておきましょう!

✨SIVGA 公式X

https://x.com/sivga_audio

SIVGA JP 公式X 

https://x.com/sivgaaudio

各リンク先

✨Amazon SIVGAストア情報

✨SIVGA 公式ホームページ

スペック

概要

ブランド:SIVGA

モデル名:Que-UTG

ドライバ構成:1DD

コネクタ:2PIN(0.78mm)

インピーダンス:32Ω

感度:103dB±3dB

周波数応答:20Hz-20kHz

発売日:2025年5月22日 

価格:15,980円

UTGって何?

Ultra-thin Glassの頭文字。

いわゆる超薄型のガラスで柔軟性と耐久性を両立した凄い技術。

一般的には折り畳みスマホなんかに使われている技術です。

詳細はこの技術を開発した日本電気硝子株式会社様のPR TIMESをご覧ください。

パッケージ情報

外箱

箱のサイズはおおよそ横12.8cm×縦14.7cm×高さ5.8cm。

前作とほぼ同じ大きさですが、箱のデザインは大きく変わっています。

前作は鵲(カササギ)の金箔押し仕様のデザインボックスでした。

Que-UTGは商品写真を使用。

これだけはっきり違うのでモデル違いを買う心配は低いですね。

裏面にはイヤホンのスペックが書かれています。

中身

約100USDの製品としてはほぼ完成されている高品質なセット内容といったところでしょうか。

マニュアル類、人工皮革のしっかりとしたケース、イヤピは2種類3サイズの合計7セット、ケーブルとイヤホン本体。

前作との大きな違いはこのケーブルが3.5mm/4.4mmの両対応だということ。

この辺は環境が多様化している昨今、嬉しい配慮と感じます。

マニュアルには日本語表記がありませんのでスマホ等の翻訳機能を使用しましょう。

イヤピ

イヤホンに最初からついているものを含め2種類3サイズで7セットとなります。

白いイヤピは傘の部分にSIVGAの刻印がされており、こちらは前作の方にも入ってました。

グレーのイヤピは前作のもう一方のイヤピとは色(傘、軸共に白色系)も形状も変わっています。

音の傾向としてはSIVGAイヤピの方がメリハリのある音に聴こえ、ドンシャリ方向の音。

グレーのイヤピは低音域、高音域が落ち着いて前め傾向の中音域がはっきりする感じでフラットな方向になります。

長時間使うならグレーの方が聴感が優しいので適しています。

曲全体を分析的に聴くならSIVGAイヤピの方が良いでしょう。

ケーブル

ケーブルは銀メッキ無酸素銅。

前作のケーブルが2芯でしたが今回は4芯。

被膜の透明度も高くてマクロ撮影時の銀メッキのキラキラ度合いも高いですね✨

パーツはシルバー系で統一されています。

前作と比べるとよりシルバー度合いが高いです。(前作はもう少し黄色成分が強い

ピン部分は0.78の2PINでほぼフラット形状。

汎用性も高いので他のイヤホンにも使えますが、イヤホン本体側にCIEM 2PIN用の溝付のへこみがあるタイプ(final A4000等)では使えないです。

LR表記がありますので左右ミスはしにくいでしょう。

また、文字が耳側になるので外側からLR表記が見えない配慮もされています。

スライダーはかたくなく自重で勝手に下がるような感じではないのでちょうどいい塩梅です。

プラグカバーにはSIVGAのメーカー名が入っています。

ケーブルは柔軟性がしっかりあって反発力も小さく、変なクセが付きにくいです。

取り回しに関しては良好です。

タッチノイズも小さいので機能性がとても良いケーブルで、音質の面でも前作同様に十分な品質です。

そのまま使っても全然問題ありません。

交換式プラグ

また、中身の項目で説明している通り交換式のプラグになっています。

プラグカバー上部のパーツを右回しすると緩まるのでパーツを回しきったら引き抜きます。

3.5mmか4.4mmに交換したら▲の目印同士を合わせて挿し込みます。

最初のパーツを元に戻して左回して固定して交換完了です。

ケース

人工皮革のケースはSIVGAの銘入り。

前作に付属していたものと同じケースですね。

ただ前作のものよりはチャックのかみ合わせが少し悪かったので個体差はあるのかなって感じです。

それでも使いやすい部類のケースですね😊

イヤホン本体について

亜鉛合金の本体と木製のFPという組み合わせは前作と同じ。

緑檀系の素材が使われてるらしく、茶色が濃い写真も割と見かけますが自分のスマホで明るめに撮影すると確かに少し茶だけじゃない感じはあります。

前作も時間経過と共に色合いが変わっていくでしょうから、そういった意味でも天然素材の美しさや変化も楽しめる1つかもしれません。

ただ、前作のFPは木(ホワイトメープルウッド)がむき出しだったのですがUTGに関してはコーティングがされてます。

亜鉛合金の筐体にもコーティングがされており、ここは前作と同じですね。

丸みを帯びたなだらかな構造で装着感はとても良く。長時間つけていても違和感や痛みはほぼ感じないでしょう。

なのでイヤピ選びもあまりしなくて大丈夫です。

LR表記があるのでケーブルの左右付け間違いも起こしにくく、またこの表記が装着時にはケーブル同様耳側で隠れる配慮があります。

ビルドクオリティの高さもこのイヤホンの良い点の一つですね😊

ノズルは多少短いのですが、イヤピが奥まで入らず手前で引っかかるようになってるのでイヤピの傘の長さを存分に活かす構造になってます。

フィルタの形状は前作と同じです。

ノズルの径はおおよそ6mm。

イヤピ交換はしにくくはないですが、奥までがっつり入っていかないので物によっては固定が不十分で外れやすさを感じるかもしれません。

Que-UTGの音質について

音の特徴等について

使用機器:FIIO M23

再生ソフト:FIIO Music (FIIO)

イヤピ:SIVGA刻印イヤピ

ケーブル:付属品(3.5mm/4.4mmプラグ)

何よりも先にまず言いたいのが…

『前作とは全くの別物』

ということです。

その辺の違いに関しても比較を交えつつお伝えしていきます。

まずはUTGの音の傾向としては中高音~高音域にかけて主眼がある弱ドンシャリ。

質感としては寒色傾向です。

全帯域がドライで特に高い帯域ほどやや鋭さのある明るさで寒色傾向が強くなります。

前作のQue無印を聴いたことある人からすると弱ドンシャリ傾向の音でも正反対だなという印象を持つと思います。

なのでQue無印とUTGは同じ鵲というシリーズであっても単純なアップグレード版とかではなく、全くの別物と捉えるべきですね。

似てるのは見た目だけで双子ではありません。

音場はやや狭めですが奥行含めて立体感があります。

低音域、中音域はQue無印よりもやや後退している印象。

バランス化すると低音域が深く強くなり、中音域も少し前に、高音域はジャギ感がなめらかになります。

V字傾向が強くなるのが感じられます。

バランス化は音場の影響が大きく、3.5mmプラグだとコンパクトな音場でしたが4.4mmプラグだと特に左右が太く、上下と奥行の感覚も伸張と、より広く鳴ります。

低音域は太くなりますが、他の帯域への浸潤は小さく全体の空間表現能力の向上が感じられます。

3.5mmの大人しい低音域を好むのであれば無理にバランス化する必要はありません。

解像度は価格なりの期待値は満たしてくれてますが、より高い帯域をクリアに聴くならバランス化の方が好感触です。

低音域

3.5mm/4.4mmのプラグの違いで最も表情が変わる低音域です。

3.5mm版は4.4mm版と比較するとやや後方からキレ良く鳴るイメージ。

サブベースの量感は控えめですが深みはそれなりにあります。

4.4mm版は低音域全体が太く膨らんで前に出てきます。

バランス化によって空間が広くなって中音域も前に出てくるので特に他の帯域に悪さをするわけではないですが、プラグの違いだけでこんなに音が変わるの!?と純粋に驚くと思います。

より深みのある暖かくて重厚なサブベース、キレの良いバスドラ、立体感ある弾むようなミッドベースを好むならバランス化した方が良いでしょう。

ジャズ音源なんかは臨場感が出るバランス接続の方が良いですね。

中音域

ボーカルが聴き易く、ギターやピアノといった楽器も耳元近い場所で鳴らす中音域です。

3.5mm/4.4mm両方共に聴き易い印象で、ボーカルは男性も女性もあまり不得意はない印象。

ただ、女性ボーカルのハイトーンな歌手はバランス接続の場合に少し明るさが強くて叫び気味に聴こえることがあります。

セットアップによっては多少サ行に刺激感ある鋭さが出ることも。

中高音に明るさが欲しい人には刺激的になりすぎない良いラインかとは思いますが、刺激に弱い人は注意が必要です。

楽器をより感じたい場合はバランス接続の方がより耳に近く聴こえますし、楽器全体の音の拡がりと抜けが良いです。

特に空間が広くて楽器が多いオーケストラのような楽曲との相性が良いですね!

無印版では少し課題に感じた主旋律もしっかり感じられるのでオフボーカル系楽曲との相性も良くなります。

高音域

音としては硬質で明るさと透明感のある高音域です。

ただ、3.5mm版だと多少シャリ感というよりジャギ感が感じられます。

4.4mm版だとよりきれいな高音域になります。

女性ボーカルのサ行ほどの強い刺激的な音はあまりなく、音が拡散しやすい楽器の音像も掴みやすいです。

キラキラ感もしっかりあって前作の無印にはないはっきりとした高音域が特徴と言えるでしょう。

付属品が銀メッキを使ってますが、明るさが気になるなら純度高めな純銅ケーブルにした方がかえって制御しやすいとも感じました。

総括

基本的に高音域が安全なチューニングで万能型である前作の無印に対してややピーキーさを感じる中高音~高音域といった印象。

女性ボーカルのサ行の刺激は少し注意が必要。

だけどハイハットのような楽器が割れるわけではなく音像が明瞭。

そこは低価格BAのような鳴りとは違う印象です。

音場が広くなり分離感が向上するバランス接続において、空間の広いオーケストラのような楽曲の臨場感や迫力が大きくアップします。

3.5mm版は聴き疲れしにくい音のバランスなのでサブスク聴き流し用途やボーカルメインな音声作品との相性が良いです。

という感じにプラグによって使い分けもできますし、UTGと無印版を両方使いこなせば大体何でもこなせてしまうような感覚にもなりますね。

あとは環境的にやや駆動力が必要かなという印象です。

最低限ドングルDACを使ってしっかり鳴らしてあげたいイヤホンです。

誰でも楽しめるQue無印よりもやや上級者向けって感じですね。

セットアップ

DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは43,Amazonで55)

リケーブル:HAKUGEI Healer(CIEM2PIN 4.4mm)

イヤピ:付属品(SIVGA刻印)

エージング:50時間

線材は無酸素銅のリッツ線。

きれいな純銅線で銅そのものの色と緑色のパーツは木の素材と組み合わせがピッタリです✨

低音域が上がってQue無印ほどではありませんが深みと量感が増します。

中音域も解像度が上がって楽器の滑らかさがアップ、ボーカルも映えます。

高音域も滑らかになって落ち着きます。

寒色傾向も少しニュートラル方向に動いたかなぁという印象。

付属品4.4mmで感じた弱ドンシャリバランスと大きく変わりません。

基本的にバランス接続の方が本領発揮してる感はあります。

ただ、バランス接続しない場合はやや駆動しにくさを感じるのでしっかりDACやDAPを使って鳴らしてあげてください。

Que-UTGを選ぶ上での良い点と留意点

良い点

◎最高評価
  • 見た目、質感がとても良い

イヤホンは音を聴く為の道具だけど見た目も大切。

緑檀を使用した木製のFPはとても洗練されている。

Que無印と違ってその木製FP表面にコーティングがされているのでダメージの心配は少し低減されている。

金属シェルの方も周囲は丸みがあって耳側は滑らか。

Que無印と同じでコーティングされているようでむき出しの金属感がない。

イヤホン本体は重みがあるものの装着感が良い。

○高評価
  • パッケージの総合能力が高い

Que無印に引き続いてパッケージ能力の高さがある。

3.5mm/4.4mmに両対応したケーブルはそれぞれの音が楽しめて品質もそこそこ良い。

ただ、前作ほどケーブルとイヤホンの音の親和性が合ってない印象。

アンバランスでもバランスでもリケーブルした方が好みに合う可能性は高い。

イヤピはSIVGA刻印入りのものは普通に選択肢に入る品質。

ケースも上質で総合力の高さはさすが。

留意点

  • 前作より上級者向け

前作を知らなければ特に問題はないが、前作を知っているとその万能感と少し感覚が違う。

より上級者向けという印象。

駆動力という点で再生環境、リケーブル用ケーブルの所持数など柔軟な選択肢がある方向け。

3.5mmジャック対応の機器に直挿しでの使用は音質の面であまりオススメできない。

一方で前作のQue無印は気軽に使いやすいスペック。

まとめ

というわけで、SIVGA Que-UTGのレビューでした。

暖色系で中低音にまろやかさがあり、高音域が安全なチューニングで特に環境にこだわらなくても気軽使えるQue無印。

寒色系で明るく透明な乾いた音、セットアップによっては刺激的な中高音だけど環境にこだわると前作以上に詳細で繊細な音を楽しめるQue-UTG。

Que無印も高音域はやや寒色味を感じますけど、UTGはより明るい印象です。

といった感じで同じ名前の系統、同じ形状だけど全然違うものでした。

Que無印よりも扱いの難度は高くなるという印象がありますが、無印では低音過多で高音不足と感じてた人のストライクゾーンにばっちりはまる印象です。

最近はいわゆるQue無印型のチューニングイヤホンが多くなってるので高音域含めてしっかり鳴らすイヤホンが欲しい人の選択肢には入るのではないかと思います。

😊オススメポイントという感じで紹介するなら…

・見た目が美しくビルドクオリティが高い

・パッケージの品質が高い(付属品そのまま使っても問題ない品質

・弱ドンシャリ好きには良い聴感

・高音域の活き活きとした明るさや勢いが欲しい人には良い

・ボーカルもオフボーカルどちらも卒なくこなせる

・付属品なら3.5mm/4.4mmどちらで使ってもそれぞれ良い

・ながら聴きをするなら3.5mmで疲れにくいバランスで、分析的に聴くなら4.4mm

・前作Que無印にはない高音域のキレイさがある

😞オススメしないよっていうポイントで紹介するなら…

・中高音から上にかけて若干ピーキーで刺激に弱い人は鋭さを感じる

・Que無印のような万能感よりもしっかりリケーブルとか決めて好みを探していく点でやや神経質なバランス(初心者向けではない

・3.5mmと4.4mmプラグの低音域の量感とその差はそれぞれ好みが分かれそう

最後に今回のレビュー品リンクです。

Amazon SIVGA

それでは次の記事でお会いしましょう!(`・ω・´)ノシ