こんにちは♪😊
TRNさんは魅力あるエントリー製品を数多く出してますが、セール時には1000円を切るレベルでフルメタルボディなイヤホンを出しました。
それがこのMT5です。
Conchなんかは価格帯最高峰のパッケージとして名を馳せましたが、それもフルメタルボディ。
さて、その実力はどんなものか。
というわけで今回は音質中心のミニレビューを行っていきます。
✨Amazon TRN直営店
✨Aliexpress TRN
スペック
ブランド:TRN
モデル名:MT5
ドライバ構成:1DD
コネクタ:QDCライク(0.75mm?)
インピーダンス:32Ω
感度:112dB
周波数応答:20Hz-20kHz
発売日:2024年10月
価格:1,650円(Amazon
11.53ドル(約1,700円/1USD=155.00円)
パッケージ情報
外箱


箱はエントリー帯おなじみのコンパクトサイズなもの。
文字数も少なめで大体記載されてるイヤホンのスペックもありません。
当ブログのスペック項目を参照にしてください。
中身
中身もシンプル構成。
マニュアル、ケーブル、イヤホン本体、イヤピは2種類3サイズの合計3ペア。
マニュアルの方は日本語表記もあります。(ちょっと怪しい日本語なのはご愛嬌
イヤピ


TRN T-EAR TipsのMサイズ(左)と標準セットのS、Lサイズイヤピ(右)。
2種類の合計3ペアになってます。
標準イヤピ含めてこのイヤホンでは自分の耳に合わないのでイヤピの特性に関しては調べられません。
ケーブル





線材に関しては不明。
接続はQDCライクで恐らく0.75mmタイプ。(LR表記あり
TRNは最近0.78mmの2PINケーブルを販売したり、新作のイヤホンもフラット2PINを採用したりしているので今後もその流れになるか注目しています。
ケーブルとしてのスペックはそこまで高くはなく、低音域が若干強くなる印象で解像度も良くないので音の滑らかさはそこまでありません。
線は硬くはないですが、反発力が強く絡みやすい。
スライダーなし、タッチノイズもそれなりにあるということで機能性はあまり良くないです。
端子部分の寿命は短くなるかもしれませんが、手持ちの0.78mmを自己責任で使う形で自分は運用します。
イヤホン本体について


低価格ながらも筐体全体がフルメタル。
シルバーは特にピカピカで映り込みが過ぎるのほど✨
その点、皮脂や指紋が目立つのでお手入れはこまめにしましょう。






全体的に角のないフォルムで滑らか。
金属系にたまにある「バリ」のような感じはなく、耳への痛みも生じにくいので長時間の使用も可能。
装着感は良好ですが、付属のイヤピの装着感は自分にはあまり合いませんでした。
本体側の接続端子付近にLR表記あるので、付属品のセットで使う場合は間違いにくいとは思います。
文字は小さいですが…


ノズルもしっかり金属で堅牢。
ちょっと短い感じでイヤピ選びはしっかりした方が良い印象。
少なくとも付属品では自分の耳に合いませんでした。
径は約6mmでイヤピの交換はしやすいです。
フィルタの見た目はこんな感じ。
MT5の音質について
音の特徴等について
リファレンス環境
使用機器:FIIO M23
再生ソフト:FIIO Music (FIIO)
イヤピ:FIIO HS18
ケーブル:付属品
まず、付属イヤピがこのイヤホンとあまり合わなかったのでリファレンスイヤピをFIIO HS18にしています。
ご了承ください。
各帯域バランスが良い弱ドンシャリ。
湿度感が低く、硬質な音の寒色系になります。
2000円以下、セール時で1000円切るようなイヤホンとして考えると合格点以上の解像度と分離感で定位も悪くないですね。
音場はコンパクトな横方向の楕円形で、横方向と奥行はそれなりに広さが感じられますが上方向には狭い印象。
音の抜けという意味では金属筐体的な響きが補ってる感もあります。
空間表現能力はこの価格帯では高い方だと思います。
リケーブルするとよりその能力を発揮します。
音場は横も奥行も拡大がしっかり感じられますし、上方向の伸びも良くなります。
より良い空間表現能力を求めるならバランス化した方が良いですし、バランス化した後の実力は1000円台の音ではありません。
低音域
サブベース(重低音)、ミッドベース(低音)共にしっかり量感があってサブベースの深さもそれなりに感じられます。
あまり音が拡がり過ぎないので他の帯域への浸潤も極力抑えられている印象。
深みは感じられるけど広過ぎず、寒色系の音色も相まってあっさり感があります。
中低音に近いドラム系はややあっさり過ぎる感じがしますね。
ややノズル部分は短いので、全高が低いイヤピだと装着感が合わずに低音が抜ける可能性はあります。
リケーブルでバランス化すると大体この低音域が優勢になる傾向です。
低音域に音の迫力が欲しいならバランス化がオススメです。
中音域
前めに配置されている中低音はボーカルをしっかり立たせて、特に女性ボーカルの美しさが際立ちます。
中低音にやや凹みを感じますが、中音から中高音にかけてしっかりと前に主張してくるので男性ボーカルよりも女性ボーカルにフォーカスが合う印象です。
耳元で鳴るようなギター、ベース、ピアノ、ヴァイオリン等が小気味よく好印象。
一方でやや機械的な音になる部分も感じられ、中高音の質感は必ずしも万全ではありません。
女性ボーカルも出力が高いと叫び声のようになる面もあってやや乱れます。
リケーブルでバランス化すると低音域側が強くなるのでボーカルはやや後ろに下がる印象ですが空間表現能力も上がるので一長一短って感じがします。
サ行の刺さり感も少し出てくる印象です。
ボーカル無しのオーケストラ等の音源として空間が広い曲は基本的にバランス化した方が臨場感が上がりますし、分離感の向上にもつながります。
高音域
寒色系らしいソリッドな高音域は、明るさがあってキラキラと煌めく印象があります。
シンバルのような音が極端に割れるような感じはありませんが、音の輪郭はふんわりしてて余韻があるのでやや掴みにくい印象。
そのおかげで高音域がより角張った硬質になり過ぎず、主張を抑えた形になってバランス感覚の良い音になってるのだとポジティブに感じられます。
それでもシャリ感はしっかり感じてしまうのでそこは価格的な限界点と言えるのかもしれません。
刺さりのような音は比較的抑制されている印象ですが、共振による刺激感とかは感じるので刺激に弱い方は気を付けた方がいいかもしれません。
リケーブルでバランス化すると音場の向上で高音域の量感も増しますが、線材によっては刺激感が強まる傾向です。
総括
バランス化するとV字傾向が若干強まる傾向。
アンバランスでのリケーブルの方が傾向的には聴き易い音かもしれません。
既に寒色傾向が強いので多少ニュートラルかウォーム寄りなケーブルを使った方が聴き疲れしにくい方向にはなるかなって感じです。
中高音、高音域の解像度が少し低めですが価格で言えば全然合格点が出せると思います。
そこは上流やリケーブルで多少改善するので、バランス感覚の良い出音を楽しむ点においてはボーカル系よりもボーカル無しの楽曲を楽しむ方が合ってるかもしれませんね。
少し古めのBGM系、ゲームサントラとかとの相性も良いです。
分析的に聴くにはギリギリのラインかもしれませんが、オーケストラ系の曲も楽しめる底力はありました。
セットアップ


DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは34,Amazonで44)
リケーブル:NICEHCK SnowAg(CIEM2PIN 4.4mm)
イヤピ:FIIO HS18
エージング:90時間
まず0.78mmの2PINを使用してる点について、自己責任で行っております。
少し寒色傾向のケーブルではあるんですが、付属品のケーブルよりかはソリッド感も落ち着いてなめらかな感じに。
このイヤホンはバランス化すると低音域が強くなりますが、このケーブルはせいぜい維持かちょっと伸びる感じなのでそこまで低音域が強くなり過ぎないので付属品セットに近いままの音のバランスで高音域が若干解像度良くなります。
見た目の相性も悪くないですね✨
まとめ
というわけで、今回は格安購入のTRN MT5をレビューしました。
価格以上の価値がしっかりあるイヤホンという印象で初心者の方も手にしやすい反面、基本セットだと実力がしっかり発揮できない点やノズル部分がやや短いとあってイヤピ選びをしっかりしないと装着感が微妙になる点は注意したいところ。
リケーブル含めて結果的にはある程度イヤホン慣れした人向けという結論です。
😊オススメポイントという感じで紹介するなら…
・値段が安いのにフルメタル筐体
・バランスの良い弱ドンシャリ
・カリカリの寒色系イヤホンが好き
・バランス化したらボーカルなしの曲との相性アップ
・カジュアルに使い倒すイヤホンが欲しい
😞オススメしないよっていうポイントで紹介するなら…
・リケーブルすると音に刺激感が出てくる
・指紋や皮脂、小傷が目立ちやすい(お手入れ頻度が高い
・イヤピ選びは必要
それでは次の記事でお会いしましょう(`・ω・´)ノシ