こんにちは!!
今回はYongseさんの新作リケーブル製品、1947のサンプルを提供していただきましたのでそちらのレビューを行っていこうと思います。
いつもありがとうございます😊
1947という数字とこのカラーからして球技大好きな自分はテーマの想像がついたのですが、確認したらやっぱりそうでした…w
その辺は公式もXでちょっとお漏らししちゃってるので探してみてください。
このケーブルは先行販売され、その値段が12.99ドルということで大きな話題となりレビュー提供品が届く前に売り切れになってしまうという異常事態になりました💦
結果的に確認したら再販するとのことだったのでXでも告知させていただきましたが、先日無事に再販されました。
今回のレビュー品のリンクということで置いときます。
メーカーさんの紹介
Yongseさん
1997年開業でOEM、ODM中心でしたが、2022年に自社ブランドで製品を出しています。
主にリケーブル製品を積極的に出していますが、DAC系製品やCanaryというイヤホンも出しています。
なんと今度新作のイヤホンも出すそうです!
最近もリケーブル製品をたくさんリリースしており、活発な企業です。
ハイエンドラインらしい2本の新作ケーブルの存在も気になります。
見た目も奇抜なものからスタンダードなもの、男の子ってこういうのが好きなんでしょ?みたいな製品があったりと様々です。
また日本に代理店も存在しているのでイヤホン専門店や大手家電量販店でもYongse製品を手にすることができます。
Xにもアカウントがあって積極的に情報を出してますのでチェックしてみてください。
Aliexpressには公式ショップもあるのでそちらもチェック!
スペック
ブランド:Yongse
モデル名:1947
線材:5N銀メッキ単結晶銅
ピンタイプ:CIEM 2PIN(0.78mm)
ピンメッキ:金メッキ
プラグサイズ:3.5mm/4.4mm
プラグメッキ:金メッキ
ケーブルの長さ:1.2m
発売日:2024年8月1日(8月9日再販)
価格:約41ドル(約6,000円)
種類少なく3.5mmか4.4mmのCIEM 2PINのみです。
外箱等、パッケージ情報
外箱
いつもの箱パッケージ。
これにぷちぷちで巻かれているので対ショック性能は高いです。
安心安全包装。
その他付属物
なし
ケーブルについて
見た目
見た目に関しては紫、黄色、灰色、黒の4色混合。
合わなそうな配色だけど実際見てみるとそんなに悪くないというか、むしろ好きな感じの色調です。
やっぱり某チームが頭をよぎりますが確かにあの色の組み合わせってあまり見ないですから余計に刷り込まれているというか。
近くで見るのと遠くで見るのとでは若干印象が違うように感じます。
近くだとやっぱりなんでこの配色なんだろう?って感じてしまいますが、遠くから見ると不思議と悪くない。
それぞれ違うカラーバック。
個人的印象ですが明るめのパステルカラー系やピンク、緑のイヤホンとは合わなそうですが数が多い黒とか紫系とは相性は良さそうです。
ピン
今回は1947そのものがこのCIEM 2PINのみ。
ピンにあるカラー帯は右が赤、左が青(メーカーによって黒)というもので、基本的に多くのメーカーでこれが採用されてますので見分けの方法として覚えておいてください。
CIEM 2PINというのはこういうPINの根本が少しせり出してる形状が特徴的です。
このせり出した部分を触ると凹んでいる部分があるのですが、イヤホンに装着する際は凹んだ側がFPサイドになれば+と-を間違えないで装着できます。
これ覚えておくだけでも難易度が下がります。
プラグ
1947にはメーカー名の記載はなく、滑り止めみたいなザラっとした加工がされています。
案外これ便利なんですけどデザインが犠牲になってしまう面があるので高級なケーブルだとちょっと微妙に感じますが、量販ケーブルだとむしろ日常使いすることを考えればありなんじゃないかと思います。
このタイプは使い込むと手垢がこのザラザラに溜まっていくのでお手入れもお忘れなく!
スプリッター/スライダー
スプリッターはプラグと同じざらざらした加工。
スライダーはゆるめですが、イヤホンしている状態だと機能はしてくれます。
1947の音質について
音の特徴等について
リファレンスとして使用したイヤホンはTANGZU Wan’er S.G Studio Editionです。
音の特徴としてはクセが少なく、低音域と中音域を伸ばしつつ高音域を優しく支える感じです。
若干暖色寄りで同社のAlpineよりもSpideyと同じくらいの暖色さですね。
あまり苦手な分野が無い正統派な銀メッキ線です。
エントリー帯のイヤホンに付属しているケーブルよりかは明らかにスペックが高いのでアップグレード向け。
特徴的なのはボーカルが少し前に来る事。
最近はボーカル前めなイヤホンも多いのですけど、少し前の最低価格帯のイヤホンとの相性が良い感じですね。
もう少しボーカルに焦点当てたいなって時に使うと良いです。
解像度はそこまでではなく、同社の兄貴的3本と比べるとやはり劣勢ですね。
それでもエントリー帯のイヤホンからのアップグレードではその差を感じられると思います。
音場は同社の兄貴的3本は広くなる傾向でしたが、こちらはそういう効果は小さめでした。
それでも広がりは感じられます。
線は少し硬さを感じますが、タッチノイズは布巻としては少なめで使いやすいです。
Yongse布巻四天王爆誕!
Alpine(右)「我ら!」
— れあ🛜がじぇっと (@reagajeje) 2024年8月9日
Spidey(上)「Yongse(ヨンセイ)」
Venom(左)「布巻ケーブル四天王」
1947(下)「見参!!」
💥💥💥ドドーン!💥💥💥
というわけで、Yongseさん( @yongse_JP )から再販されました1947のインプレを行っていきます。… pic.twitter.com/OY2MF1vuzG
Xで少し恥ずかしい投稿をしましたが、せっかくなのでAlpine、Spidey、Venom、1947の比較なんかをしたのでそれについてまとめてみます。
割と感じ方は人それぞれだとは思いますのであくまで参考程度ということで。
見た目の違い
Alpine(右)、Spidey(上)、Venom(左)、1947(下)。
落ち着いた色味のAlpineとVenomに対してSpideyと1947はカラフルといった印象。
色味としての使いやすさで考えればSpideyよりも1947の方が好き嫌いが少ないかな。
線の拡大比較。
左から1947、Venom、Spidey、Alpine。
他の三本は4本巻なのに対してと違って1947は2本巻。
なので少し細めになってます。
音の違い
リファレンス機
再生機:FIIO M23
使用イヤホン:TANGZU Wan’er S.G Studio Edition
※全て4.4mmでの検証となります
・低音域
Alpine>1947≒Spidey>Venom
・中音域
Venom>Alpine≒Spidey>1947
・高音域
Venom>Spidey≒Alpine>1947
基本的には値段の差が出てしまってる感はあります。
低音域はVenomよりも伸びている感覚はありました。
Spideyと同じくらいかなという印象です。
中音域はボーカルが前めには来る特徴はありますが、質としてはやはり兄貴的な3本には少し及ばない印象です。
高音域に関してはもう単純に値段と純度の差が出てしまってる感じです。
刺さりのような刺激的強調が出る可能性は低いので使いやすさはあります。
・音の質感(ウォーム>ニュートラル)
Alpine>1947≒Spidey>Venom
ウォーム感はAlpineが圧倒的にある感じですが、それに続く感じで1947が位置しています。
Spideyと大きな差はありませんが、やや1947の方が柔らかい音の感じがします。
基本的にこの布巻系ケーブルはニュートラルなVenom、そのほか3本はウォーム寄りな傾向があると考えれば全く違う傾向が無いという点で選びやすいシリーズと言えますね。
・ボーカルの近さ
1947>Venom>Alpine≒Spidey
これは1947が近めに感じます。
ボーカルをもう少し際立たせたいなと思ったときに使うと良いですね。
ただこの4本のケーブルは一貫してボーカルが少し前に来る感覚があるのでその点でも共通項が多いシリーズと言えます。
・解像度
3本>1947
これはそれなりに差を感じる部分です。
純度や線の本数の違いが大きく影響しているのかなと思います。
それでもエントリー価格のイヤホンの付属ケーブルからは順当なアップグレードになります。
・音場(↑↓)
3本>1947
・音場(←→)
3本>>1947
1947は音場は広くなるものの影響が小さく、4.4mm同士のリケーブルだと狭くなる感覚さえあります。
純粋に音場をもっと広くするケーブルを探すなら他3本は良い選択肢になると思います。
基本的に多くのリケーブルよりコンパクトな音場へと変わるので音の傾向として広すぎるのが嫌だなと感じる方は選択肢の一つになるのかなと。
他の違い
Alpine:中華2PIN
Spidey、Venom、1947:CIEM 2PIN
Alpineのみがピンの根本が浅い中華2PIN。
1947を含む他のケーブルは根本が多少出ていて凹っとした溝があるCIEM 2PIN。
それぞれ一長一短があるので一概にどちらが良いかというのは言えないのですが、基本的にCIEM 2PINの製品の方が多く見かける傾向ではあります。
イヤホン側の方では凹んでいるいわゆる埋込式(final A4000等)の場合、中華2PINが使用できないので汎用性ならCIEM 2PINの方が高いです。
・タッチノイズ
Venom>Spidey≒Alpine>1947
4本の中では一番小さい感覚はありました。
服等と擦れる音は布巻き系のケーブルは基本的に生じてしまうのでその点は仕方ないですが、1947はこの4本の中でもタッチノイズの面では一番優秀でした。
個人的に感じた相性
・音色
寒色:○
ニュートラル:◎
暖色:○
・傾向
ドンシャリ:〇
フラット:○
かまぼこ:△
総括
全体スペックはやはり兄貴的3本と比べて弱い部分も多いものの、例えばボーカルが近い特徴からよりそちらを伸ばしたい用途であったり音場は3兄弟のように広くない方が良いという方にとって無難な選択肢に。
低音域、中音域の伸びに対して高音域の伸びは緩やかですが刺激が過度に強くなったりしない点で使いやすさは好印象です。
タッチノイズも少なめで1947は一番静かに感じました。
ただタッチノイズに関しては装着するイヤホンやイヤピの種類と耳の形状との相性等、総合的な面で多少変わるので自分の環境での話と捉えてください。
額面通りだとちょっと高いなぁとは感じますけどセールの時とか確保したいなと思わせる1本。
見た目は奇抜なようで案外色々なイヤホンと合いますよ😊
セットアップ
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは32,Amazonで42)
イヤホン:TANGZU Wan’er S.G Studio Edition(1DD)
リケーブル:YONGSE 1947(4.4mm)
イヤピ:FIIO HS18(Mサイズ)
リファレンスでそのままセットアップに。
見た目も合いますし普通に音のマッチングも良かったですね。
他にも見た目とか相性良いかなというラインナップ。
暖色さを感じるKinera Celest Wyvern Blackはまろやかになってボーカルが引き立ちます。
寒色系のNICEHCK DB2も寒色感が少し緩和されて刺激を感じる帯域が落ち着き聴きやすくなる印象です。
TANGZUの武則天は濃密な感じが少し緩和されてしまいますが、さっぱり感が出ます。
個人的に感じた変化量(0~5)
重低音:1.0
低音:1.7
中低音:2.0
中音:2.0
中高音:1.5
高音:1.0
超高音:0.5
音場(上下):0
音場(左右):1.0
奥行:0.5
解像度:1.5
※これは採点ではありません。
あくまで個人で感じた変化量です。
1947を選ぶ上で良い点と留意点
良い点
○高評価
- 意外と貴重な音場狭めなリケーブル
バランス化した上でコンパクトな音場を表現してくれるリケーブル製品は実は豊富じゃないので。
そこに魅力を感じられれば掘り出し物感覚かも。
- 12.99ドルで買えてたらコスパの良い製品
再販価格だと少々高い感はあるけど、最初の価格で買えていたら本当にラッキー。
エントリー向けなイヤホンであれば順当なアップグレード。
留意点
- 変化を大きくしたいタイプではない
音場は狭め、解像度もそれほどではない。
リケーブルによって変化を求めるのが好きであればストライクゾーンではない可能性がある。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
当初は売り切れたら終わりというものでしたが無事再販開始されたYongse 1947。
クセのようなものもなく、ボーカルに焦点を当てて引き立てるケーブルでした。
音場が狭いのは合う合わない、好き嫌いは別としてこのケーブルの大きな個性です。
みんながみんな音場広いのが好きなわけではないので、選択肢としてありだなとは思います。
12.99ドルでの販売は終わってしまいましたが、セールの時にでも狙ってみると良いかもしれません。
そんな感じで今回のレビューを〆させていただきます。
最後に今回のレビュー品のリンクです。
それでは次の記事でお会いしましょう(`・ω・´)ノシ