こんにちは!
今回もLINSOULさんからKiwi Ears Dolceのサンプルを提供していただきましたのでそちらのレビューを行っていこうと思います。
LINSOULさん、ありがとうございます😊
Kiwi Earsというとエントリー帯で大人気のCadenzaでおなじみで、個人的にはFortezaを所有してます。
見た目もきれいなイヤホンを出しているイメージがありますが、同社製品の中で最エントリー製品であるこのイヤホンの実力はどれほどのものなのか見ていこうと思います。
それでは今回のレビュー品です。
Amazon Linsoul-JP
Linsoul直営店
各メーカーさんの紹介
Linsoulさん
今回も引き続きお世話になります。
オーディオ関連総合ショップの大手の一つです。
日本においてもAmazonで展開しているので見かけたことがある方も多いと思います。
自分もAmazonにおいて何度かお世話になってますので安心して利用できます。
Xにおいても日々製品情報を出していたり、時にはプレゼントキャンペーンを行っていたりとアクティブに活動しています。
フォローしておくことをオススメします!
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Linsoul直営(JP)
Amazon公式ページ
Kiwi Earsさん
冒頭にもありますように、Cadenzaが日本においても人気でかなり話題になりました。
製品のリリース速度もあり、勢いのあるメーカーの一つです。
他にもイヤーピースやケースなども作っており、ファミコンのコントローラーのような形をしたドングルDACのAllegroの登場が話題になりました。
価格的にはエントリー~ミドルの製品が多いです。
今回レビューをするDolceはCadenzaと並び最もエントリーな価格帯の製品となります。
Xにもアカウントがあって美麗な写真と情報を更新しており、フォロワー数の記念行事にはプレゼントキャンペーンも行っています、
Xアカウント(JP)
Kiwi Ears公式
スペック
ブランド:Kiwi Ears
モデル名:DOLCE
ドライバ構成:1DD
コネクタ:2PIN(0.78mm)
インピーダンス:16Ω±10%
感度:102±3dB/mW
周波数応答:20Hz-20kHz
発売日:2023年9月8日(日本国内発売日)
価格:3,300円(Amazon)
外箱や同封物のチェック
外箱
箱は小さめ。
エントリー向けなのでこの辺は普通。
KZの一番小さい箱くらいと言えば伝わりやすい?
縦9cm×横8cmなので幅は取らないかと。
裏面には会社情報等。
中箱はでかでかと会社ロゴ。
キウイフルーツ入ってそう🥝
中身
箱を開けるとこんな感じ。
イヤホンは割としっかり固定されてる感じ。
見た目はこの収納方法が格好良く見えるんだけど、外れてどこか転がったりすることもあるのでしっかり固定は嬉しいところ。
手前の黒い箱の中にケーブルやイヤピが入ってます。
こんな感じ。
製品情報にはマニュアルも入ってるとのことなのだけど見当たらず。
たまたま入ってなかったのかもしれません。
イヤピ
1種類のみでS、M、Lの3サイズ。
軸が青系というか水色なのがキレイでイヤホンと見た目のマッチが良いですね✨
比較は対象が無いので他社製品との比較感想ですが、いわゆる傘が高いタイプなので若干低音域が強くなるいわゆるドンシャリ味が強くなるタイプです。
同じ系統のイヤピならKBEAR07のようなものに変えても良いですし、もっと低音マシマシにしたい!ならfinal TYPE-Eなんかも良いかもですね。
リケーブル等の結果、中高音から上の高音域が思った以上にやかましくなかったらTRN T-EAR Tipsなんかに変えても良いかもですね。
ちなみにイヤホンの装着感が良いのでイヤピ選びも難航しません。
ケーブル
ケーブルは単結晶銅ケーブル。
なんだけど正直あまり質の面では期待しない方が良いです。
あくまで付属ケーブルの域からは出ない感じです。
銅の見た目はキレイで良いんですけどね✨
ただこのケーブル、スライダーがありません。
ケーブルの調整は裂けるチーズのごとく…
裂かれてしまいました…
不可逆なので裂き過ぎるとケーブルがだらしなくなるので裂き過ぎ注意!
スライダーって無いと不便なんです…
ケース
無し。
100均辺りでもそれなりのありますし、持ち運びの時は別途用意しましょう。
ケーブルいっぱい買ってる人は余ってるくらいなんですけどね…
イヤホン本体について
FPの見た目はスプレーで別の色を吹きかけたようなグラデーション。
カメラの色合いによってパステルカラー調に見えちゃうのですけど、上の写真のように明るい水色ではなくちょっと暗めです。
別カラーでもカッコイイ感じのデザインになりそうですよね♪
マルチドライバとかにして別カラーとかどうですか?
QDC調なカバー付きの0.78mm2PIN。
経験上QDCとして売られているケーブルも普通に使えます。
が、あくまで自己責任という形でお願いします。
このタイプはCIEM2PINだと根元のピンカバーがなんか格好悪くなってしまうのが難点です。
↑なんとなく格好悪い例…。
そこまで人の耳付近を見てる人もあまりいないでしょうけどね…
シリコンチューブでカバーするのも面倒ですしこのまま使っちゃいますけどね。
シェルは薄グレーな透明の樹脂で中のドライバがしっかり見えます。
メカ的なものが好きな人にとってはこういうイヤホンたまらないですね!
イヤホン本体にはLR表記とロゴマークもありますのでこの辺は初心者に配慮されています。
耳に当たる側はなだらかで出っ張り等も無くとても装着感が良いです。
長時間付けての作業でも耳が痛くなるようなことはありませんでした。
イヤピ奥め配置が好きな自分にとってはノズルの長さもちょうど良かったです。
ノズルの出っ張りは小さくイヤピの交換はしやすいです。
かえしが小さいわけですけど、イヤピが耳に残るようなことはありませんでした。
ノズルの径は約6mm。
DOLCEの音質について
音の特徴について
弾むような低音域が特徴の暖色寄りな弱ドンシャリ。
ニュートラルかと言われればそうは感じず、ウォームかと言われるとそんな感じでもないですが基本的にウォーム傾向を感じるので暖色寄りと評します。
帯域としては低音域がはっきりと主張してますし、高音域もしっかり刺激を感じるのですが中音域は思った以上に引っ込まず特にボーカルはほんの少し前に感じる音の配置になってます。
ただ、分離感の面で低音~中低音~中音に重なりや混雑さによる濁りを感じやすい傾向があります。
特にオーケストラ系の楽器の多い音楽で感じますので、そういう楽曲との相性で言えば良くないという評価です。
リケーブルによって良化させてもこの辺の混雑さを解消するまでには至りませんが、多少聴き易くはなります。
解像度に関しては最近の低価格帯がどんどん品質向上しており全体的には価格相応という感じです。
音場は広くなくコンパクト。
基本的には上への伸びはあまり感じず、奥行感もあまりないです。
左右に細く薄くって感じですね。
低音が弾む感じで楽しさがあるのでそれを活かすなら音場を広げる意味でもバランス化はしていきたいところ。
逆にコンパクトに音を聴きたいという人には向いていると言えます。
低音域
このイヤホンにおいて最も主張がある帯域です。
重低音はしっとりさがあり沈み込みを感じるほどはっきりと鳴り、ズンズンという重さをしっかりと感じられる量感があります。
低音は弾むような軽快さとほんのり明るさがあり、重低音とのコンビネーションも好感的です。
ただ、量感も多いのでこの部分がやや中低音付近と重なることもあるので分離感も甘くなってしまいます。
鳴らす位置がもう少し別であればなと感じる部分ではあります。
もうちょっと高いイヤホンは1DDでもこの辺を微妙にコントロールしてきますし、ここは価格相応なのかなと思う部分です。
リケーブルすると多少ごちゃつきが改善される印象はありました。
中音域
中低音付近において低音域の影響があります。
明瞭さで言えばこの帯域が一番良いと感じるのですが、音が多いオーケストラのような楽曲では主旋律をカバーする楽器がやや遠くに感じ、低音域からの重なりもあって分離感の甘さで濁って聴こえる要因になってしまいます。
男性バンドも同様の影響を受け、ボーカルが遠くに凹む感覚はあります。
中音の後半くらいから中高音は低音域の影響を脱する感じで一転してクリアさを感じます。
より高い声質のボーカルほど良さを感じますね。
また中高音にはほんのりした明るさもあってより女性ボーカルが映えるイメージです。
そのボーカルでは環境によってサ行で少し刺激的な面も出てくるのですが銀系の強いケーブルにリケーブルしない限りは暴れることも無いと思います。
高音域
寒色まではいきませんが、この帯域は他の帯域よりもより明るめでほんのりドライな音になってます。
その上、若干ピーキーな面があります。
中高音のピークよりも鋭く強いピークが存在しているので特に金属音で刺さりが生じる可能性があります。
基本セットや銅系でリケーブルした際でも感じるので高音域を伸ばす銀やパラジウム等の素材を使ってる高純度ケーブルだとこのピーキーさが増す(シャリ感強化、刺激の強化)可能性はあります。
刺激に弱い人はご注意を。
値段以上の表現力がある反面、やや扱いにくさからその実力を発揮させるのが難しいタイプかなとは感じます。
高音域の解像度に関しては低音域、中音域と比べて今一歩な感じがします。
総評
リケーブル推奨の女性ボーカル向けなイヤホン。
もちろん基本セットで長時間試聴しての判断ですが、やはり付属品セットでは物足りなさと音の不安定さが目立ってしまいました。
基本的には大きく傾向を変えない系のリケーブルをしつつ、イヤホンのスイートスポットを見つけていくタイプのやや玄人向けなイヤホンかなというイメージでした。
単純に純度のみで考えていくと刺激が強くなったり低音域と高音域のバランスが崩れやすかったりするので個人的には6Nくらいが限度かなとは思いました。
イヤホンの値段的にわざわざ7Nとかを使うとは考えにくいですが…
付属ケーブルがOCCらしいので、同じOCCで色合いも良い感じの組み合わせをセットアップに残しておきます。
付属品セットだとこれじゃない感がありますが、リケーブル後はなかなかに化けてくれるのでポテンシャルはあります。
ストライクゾーンは狭いかもしれませんが、リケーブル遊びを覚えていく過程で個人の実力を試せる機種かもしれませんね。
楽器一つ一つを楽しもうとするよりも全体的に緩さある雰囲気を利用して昔風なアナログ音源に近い楽しみ方も良いと思いますね😊
どうしても音をくっきりさせたい、はっきりさせたいと思う人も多いのですがこれはこれでこの世界観を楽しむのに暖色系のケーブルを使って更にゆる~い感じにさせるて楽しむのもありかもしれません。
セットアップ
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームはハイレゾ38,Amazonで49~50)
リケーブル:Tripowin Altea(4.4mm)
イヤピ:TRN T-EAR Tips(Lサイズ)
エージング:25時間
線材は6NOCCのTripowin Altea。
ちょっと高音域がピーキーなので銅系の素直なリケーブルで。
Alteaって結構前からある定番ケーブルだけど今でも素直で使いやすいなって思ってます。
銀系含まないので低音域強化と解像度アップが主になるのですけど、低音域は必要以上に強くならず、音場も自然と広くしてくれるイメージです。
解像度も良くなって音の安定化に貢献してくれました。
一方でバランスを整えるのにイヤピは中高音~高音域のバランスを良くしてくれるTRN T-EAR Tipsを使用。
個人的にはこれでだいぶ安定した感覚がありますね😊
感度が低いのか音量が取りにくいのでいつもより音量は高めです。
DOLCEを選ぶ上での良い点と留意点
良い点
最高評価
- 見た目が良く、ケーブルと色合わせもしやすくインテリアやアクセサリーとしての価値も高い
有線イヤホンのケーブルを含めたアクセサリー性能は高い。
黒系、青系のケーブルとの相性は言うまでもなく良い。
シェルもややグレーがかった透明さから見える内部のドライバを見る楽しさもあってFPの落ち着いた美しさも相まって部屋にかけておくだけでもインテリアとして機能する。
うちの青い子にも似合う✨
高評価
- 耳への負担が小さい形状、イヤピ選びも困らない
なだらかな形状で耳への負担は小さく、痛くなりにくい。
またイヤピ選びも特に困らなかった。
- 粗はあるが扱えれば音の評価はしっかり上がる
玄人向けにはなるが、若干ピーキーさのある高音域をまとめられれば良いイヤホンになる。
また全般的な緩さとかを逆に利用してアナログ味を楽しむのも一興かもしれない。
扱えれば音の評価も高くなるが、リケーブルが必須な点やイヤピの交換も考えれば総じて初心者向けではなくこの点は一部留意点にもなり得る。
留意点
- 付属のケーブルの質は高くないのでリケーブルを推奨
イヤピは安価な量販品と近い感じがするのであまり問題は感じないものの、ケーブルに関しては質があまり良いとは感じなかった。
イヤホンのポテンシャルはあるのに基本セットだと魅力が半減してしまう。
安価なイヤホンに割と多いケーブルはとりあえず使う用で本領発揮させたいならリケーブルは各々に任せるよってタイプ。
- 音数の多い曲はあまり得意ではない
オーケストラのような多重奏の曲だと曖昧な感じの音になってしまう。
音数少なめな曲であったり機械的な音が少なめな曲との相性が良い。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回のKiwi Ears DOLCEですが、個人的にはあれこれ自分自身にとっての正解を探すのが楽しいイヤホンでした!
バランス感覚的なのが難しく、扱いに関しては玄人向けな評価です。
見た目とか自分を彩る性能に関して高く、外でカジュアルに使うなんてのも良いですね。
個人的にはカラーバリエーションが欲しいなって思うくらいビジュアルも良いですし、長時間使っても痛くならないなだらかな形状とビルドクオリティの高さも好感でした。
といった感じで今回は〆させていただきます。
最後に今回のレビュー品のリンクです。
Amazon Linsoul-JP
Linsoul直営店
それでは次の記事でお会いしましょう!(`・ω・´)ノシ