こんにちは!
今回はサマーセール関連で安く購入できたPULA PA02のレビューを行っていこうと思います。
正直見た目で惚れてたってのもありますが、あまりにも事前知識も得ずに買ったので色々不安はありました。
何せ詳細な製品情報や企業情報も多くないですからね…
そんな情報少ないPULA PA02を今回見ていこうと思います。
では、今回のレビュー品です!
HiFiGo公式店
Aliexpress
各メーカーさんの紹介
PULAさん
正直情報が少なくて探せませんでした。
中国国内のSNS調べれば詳細出てくるかもですけど、あまりグローバルに情報を発信している感じではないのかも。
HiFiGoさんのブログページによれば15年以上の経験があるそう。
とはいえ企業情報が見えてこないので謎多きメーカーという印象のみが強くなります。
製品の販路もあまり広いとは言えず、大手だとHiFiGoさんが扱ってますがアリエクなんかでも割と見かけないレアな製品かもしれません。
イヤホン名がPULAという製品もあるので混同しやすく、より分かりにくくなってる要因かもしれません。
一応把握してる上では1DDのPA01、当記事で紹介している1DD+4BAのPA02のみ。
噂ではPA01のPro版が出るという話でしたがPA01 Proはその後の情報が出てこないので詳細は不明です。
2024.10.30追記
Xの公式アカウント情報です!
新作のイヤホン情報が出てきましたよ!
スペック
ブランド:PULA
モデル名:PA02
ドライバ構成:1DD+4BA
コネクタ:2PIN(0.78mm)
インピーダンス:36Ω
感度:111dB
周波数応答:20Hz-40kHz
発売日:2024年2月22日
価格:189ドル(約3万円)
外箱や同封物をチェック
外箱
壮大な宇宙を彷彿とさせる外箱になっています。
横面にはスペックが記されたシールが貼られてます。
割とぎちぎちなんでこの外箱というかカバー部分を最初外すのがちょっと大変でした。
箱本体を少し押し出す感じにして、残りを引き出す感じにすると良いでしょう。
カバーを外すとシンプルな黒い箱が出てきます。
蓋を開けると…
中身
はい、お美しい!
元々この見た目に惚れてしまっていたというのがあるのですが、この開けたときの高揚感はなかなかのものでした。
FPがアンモライトというアンモナイトが宝石化したような見た目で、このイヤホンより遥か高みの超高級機にも同じようなFPがありますね。
他にも一部のカスタムIEMモデルに同様の模様を選択できるものもあります。
ちなみに暗闇でわずかな光を反射させてる時が一番きれいに感じます。
中身に話を戻しますとイヤホン、ケーブル、ケース、イヤピ、何かあったらここに連絡ちょうだいみたいなカード。
ちょっと会社っぽい感じのメールアドレスじゃなかったので一応伏せておきます。
イヤホンの説明書的なものは同封されておらず。
慣れてる人には問題ないと思います。
大体こういうカード類は英語と中国語なのですが、英語のみというのは珍しいなとは思いました。
では中身の詳細です。
イヤピ
イヤピは種類が豊富でサイズも3種類展開で非常に満足のいくセット内容です。
特に品質も悪い点はなく、それぞれがイヤホンとの相性もしっかり考えられているなとは感じました。
定価を考えればそのくらい実力は欲しいところではありますけれど。
イヤピはどこかで見たような感じが多少はするのですが実物と比較すると違ってはいるんですが詳細は分かりません。
イヤピの傘の高さはさほど差がありません。
音の傾向として説明すると…
・黒シリコン
最初から装着されているイヤピでボーカルを少し強調する音。
中音域が僅かに前に出ている。
・オレンジ軸灰シリコン
よりドンシャリ系を強めるイヤピ。
ボーカル含め、中音域を少し後ろへ移動させる。
・フォームタイプ
よりウォームな音色にするイヤピ。
低音域のアタック感が弱まる。
ボーカルは思ったよりも引っ込まず、ドンシャリ傾向が弱まる。
という感じでした。
そのまま使っていても特に問題ない品質だなとは感じました。
ケーブル
銀メッキケーブルが同梱されています。
ちなみにケーブルは注文時に2.5mm、3.5mm、4.4mmのいずれかを選択します。
品質に関しても特に悪いという感じはなく、イヤホンとの親和性の高さを感じました。
PULAの文字の所にラインストーンがあって高級感が際立ちます。
リケーブルした後はこのケーブルもったいないので普通に安いイヤホンのアップグレードケーブルにしても良いくらいですね。
ケース
ケースはこの価格帯であれば大体は合成皮革になりますね。
中はサラっとした高級感があって好印象です。
少しだけファスナーの咬み合わせが硬い感じはしますが、使用感に大きな問題はありません。
もう少し大きさに余裕があれば良かったかなとは思います。
ケーブルによってはキツキツになる可能性はあります。
イヤホン本体について
まずはその特徴的なFPの美しさ。
今まで見てきた中でもかなり上質なんじゃないかと。
とても美しいの一言。
最初にも説明しましたが、アンモライトというアンモナイトの化石が宝石に変わったような見た目なんですよ。(ブラックオパールのようにも見えますね!)
シェル全体としては黒。
全体的に滑らかな造形で装着感に関しても特に問題なし。
イヤピ選びの選択肢も非常に広いのが特徴。
そのイヤピによっては耳に吸い付くような感覚があるかもしれません。
ノズル、ステムはこんな感じ。
径は6mm。
PA02の音質について
音の特徴等について
厚みのある低音域と横方向へ広い音場を持つ中音域、やや機械チックなシャリ感のある高域が特徴的な弱ドンシャリ。
ウォーム寄りな音でBAが担当している高い音も思ったよりも湿度を帯びており全体的にBA4基ある割には柔らかいなと感じるような音。
音場は左右ともに直線的に細くならずに広く、ボーカル等中音域の主旋律が明るく響いている中でギターの旋律が耳のすぐ横で鳴っている感覚は音の立体感を感じさせてくれます。
奥行はそれほど広く感じませんが、それをカバーするほどの横方向の広さで空間としての広さを感じられます。
中音域の楽器と同じ、左右端側のやや奥側から顔を出す低音域は鳴りの範囲も広くて音の混雑が発生しそうですがギリギリの調整で中音域にかからないようになっています。
なのでこれらを総合して定位に関しては問題ないと感じました。
解像度に関しても高音域にやや課題があるかなとは思いますが、このイヤホンのメインである低音域から中音域にかけては明瞭です。
横が広いので上下も広そうだと思うのですが上下方向は左右の横方向のような広さは感じません。
高音域がもっと良ければその辺も変わったのかなとは感じました。
低音域
かなり厚みを感じる低音域です。
重低音も沈み込みを感じられて気持ち良い量感になってます。
低音は量感、解像度共に良くて重低音、中低音ともしっかり区別がされていてこちらも良い質だと感じました。
ギター系とか鳴りの位置がかぶることが多いのですが、音そのものが喧嘩することはなくてギターが前でベースやドラムが後ろという感じで距離感を感じることができます。
ただ、この低音域の余韻はやや暗くて細い高音域に影響を与えてしまい曲によっては余韻として使っているような弱い高音域の楽器を呑み込んでしまってる部分もあります。
この部分の重低音と高音の分離感がやや曖昧になる場面が見受けられます。
横に直線的に広い中音域と比べると左右の端、やや重心が下の位置から円形に響くような感じで鳴っているのが特徴的かなと思います。
なので少しだけボーカルから距離を感じるのでボーカルにかかるような影響も少なくて男性ボーカル、女性ボーカルの邪魔をしません。
中音域
中低音は低音域に続いて少し後ろからの鳴り。
そこから上、中高音にかけてはやや前めに聴こえるのでボーカル等も自然と前めに聴こえます。
また直線的に広い左右の横方向の音場においてはボーカルがセンターだとしたらピアノやギター系が左右の端の方から鳴る感じになってます。
この傾向は多くのイヤホンでも感じ取れるのですが、低音域と鳴る位置がかなり近いので調整をミスると大変なことになりかねません。
実際はその調整が絶妙に上手で大きな懸念点にはなりませんでした。
この音域は基本的に前めに配置されていますし解像度もあって音が混同したりする場面が極力ないよう調整されています。
中高音にかけてはすっと伸びる解像度の高い音が聴けますので高い女性ボーカルも過不足なく聴けます。(自分がよく聴くhiEくらいのボーカルはきれいに聴けます。)
基本的にリスニング向けの調整になっており、ボーカルオフのオーケストラやサントラでは得意、不得意の差が大きく感じます。
直線的に広い左右横の音場にどっしりとボーカルを真ん中手前に置いてやや距離を置いて左右端の方から楽器を鳴らせているのでどうしてもボーカル部分が抜けると特徴が抜け落ちる感覚があります。
出音の傾向がオーケストラ的配置というよりバンドって感じが強いのも影響しているかもしれません。
高音域
煌めき感がありつつも、刺激感は少なく優しく広がるのがこの高音域です。
なのでダイナミックさを感じる低音域のドラムやベースと比べるとシンバル等の存在感は弱いと感じてしまいます。
刺さりのような刺激は弱いのでそういうのに弱い人には安心して使ってはもらえるとは思います。
鳴りの位置では低音域と中音域の調整は見事でしたが、低音域と高音域は割と位置が重なってしまっています。
音の渋滞までは感じませんが、曲によっては輪郭が曖昧になる可能性があります。
また高音域を担当するBAの質なのか数なのか、割とシャリシャリ感が顔を出すこともあります。
ドンシャリ方向を強くするセットアップだとよりそのような傾向になります。
量感はともかくとして、鳴らす位置、解像度においては課題があるかなと思います。
純度のやや高い銀メッキ系のケーブルを選択して高音域を支えてあげると改善する感覚はあります。
総評
楽器を鳴らす位置が重複しているけど音のバランス感覚を破綻させてないのはお見事。
低音域と中音域はその中でしっかりと棲み分けが出来ているのですが、高音域がを相対的に弱くなるので一部では余韻として楽曲に花を添えるような音が弱弱しくなったり低音域の余韻に飲み込まれるような感じもありました。
広い音場であくまでそういう音やボーカル特化で楽しむというのであれば良い選択肢になるとは思います。
一方で高音域に煌めきやもっと主張が欲しいと思う場合にはまずはリケーブルしてみましょう。
高純度な銀メッキ系や純銀のようなキレイに高音域を伸ばしてくれるケーブルとの相性は特に良いと感じます。
このままのバランスで楽しむのであれば長時間聴き流しするような使い方にも適しています。
耳にも優しいボーカル特化な感じの暖色系で好印象です。
バランス感覚というか、調整力の高さの片鱗は感じられました。
セットアップ
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは40,Amazonで52~54)
リケーブル:YONGSE MARS(4.4mm)
イヤピ:Spinfit CP100(Mサイズ)
エージング:24時間
高音域を強化しようと思考錯誤したものの、思い切って音場を更に広げて低音域の厚みを増させるMARSへ。
イヤピは中高音域を上げるSpinfitのCP100。
変に高音域をシャリつかせるセットアップよりもこのイヤホンの良い面の特徴を伸ばすチョイスにしました。
高音域はある分で頑張ってもらう方向で。
ケーブルのおかげか、解像度も上がってるので標準ケーブルよりもむしろ高音域は良く感じますけどね。
DAP:FIIO M23(ゲインはHIGH、ボリュームは40,Amazonで50~52)
リケーブル:YONGSE Bijoux(4.4mm)
イヤピ:Spinfit CP100(Mサイズ)
最近の個人的マイベストな組み合わせ。
PULA PA02が持ってた課題点がかなり改善したので追記しました。
詳細はYONGSE Bijouxの記事に。
PA02を選ぶ点で良い点と留意点
良い点
◎最高評価
- 抜群の見た目
某高級機をも彷彿とさせる見た目はこのイヤホンの中でも特筆すべき部分。
耳に付けるアクセサリーとしてこの上ないほど美しい。
色合い的にも性別を選ばず使えるのは大きい。
○高評価
- 同梱物の質の高さ
種類が多いイヤピとケーブルはいずれも質も確保されているのでそのまま使うセットアップでも何ら問題はない。
またケースの質感も良く、内装は高級感もあって○。
この値段ならそれくらいは欲しいよねって質はクリアしている。
- 音質の良さ
高音域に課題はあるとまとめたものの、全体的な音は非常に好感度が高い。
特にウォームで解像度の高い音は聴き疲れしにくく、装着感の良さも相まって長時間使用も苦にはなりにくい。
ボーカルを特に楽しみたい人には良い選択肢になる。
- 装着感の良さ
吸い付くような感覚。
装着感が良いのでイヤピやケーブル選びの選択肢が狭まりにくい。
(若干良すぎてフォームタイプがきつきつになって痛かったくらい;)
留意点
- 販路が狭い
Xでの情報更新は始まったものの、まだちょっとマイナー感が強い。
セラーの扱い範囲も狭いのでこれからを期待したいところ。
まとめ
いかがだったでしょう?
今回のレビュー品はとにかく製品の情報から何から何まで少なく、HiFiGoさんくらいしかまともな情報が得られずに苦慮しました。
大手セラーさんなのでそこから買う安心感はありますが、留意点にもあるようにあまりにも情報が少ないのがちょっと怖いなってのが本音でした。
それでも見た目に惚れてしまったので買ったわけなんですが…w
音質の部分にも触れてますが、高音域にもうちょっと華があればなってのが本音です。
見た目番長だけじゃない、濃密な低音域と横に広く耳のすぐ近くで鳴るギターやピアノを楽しみつつ強調されたボーカルを楽しむリスニングイヤホンってことで〆させていただきます。
機会があったら兄弟機のPA01とかも手にしてレビューしてみたいですね(`・ω・´)
では最後に今回のレビュー品です!
HiFiGo公式店
Aliexpress
それでは次の記事でお会いしましょう!